6月19日、ピクト・プレス編集部一行は、同人誌専門印刷会社「ねこのしっぽ」さんの取材に行って参りました!先日編集部日記で軽く触れたように、今回はまるっと取材内容を載せたレポートをお届けいたします。
ねこのしっぽの事務所はあるのは「新丸子」駅から徒歩約5分。
レトロで親しみやすい雰囲気のある商店街を抜けた所にあります。
ねこのしっぽさんはご近所内で数回お引越しをしているらしく、地域の方々ともとても仲が良さそうでした!



さて、まず突入したのはねこのしっぽさんの受付事務所。
ねこ社長とねこ専務が暖かく迎えて下さいました!
入ってすぐ左には、ねこのしっぽのイメージキャラクター、ねこねえさんとねこいもうとの可愛らしいドール達がお出迎えしてくださいます!
ディスプレイにはそれはもう様々なシチュエーションで、ねこねえさん達のドール達がセッティングされています。小物やセットもとても凝っていて、まるで1つ1つがおとぎ話の世界のようにメルヘンチック。
皆さんも是非それぞれのドール達の物語を想像してみてくださいね!
また、受付付近には液晶ペンタブレットの体験コーナーが設置されています。店員さんにお声掛けをすればOKだそうなので、「液晶タブレットを使ってみたい…でもよく知らないし…」という方はチャンスです!
是非ともここで液晶タブレットの描き心地を体験してみましょう。
入口に入ってすぐには見本誌や無料配布同人誌を置いてあるコミュニケーションコーナーが設置させているので、ここも要チェックです!


不思議なもので満ち溢れた事務所ですが、なんと隅っこにはマッサージチェアまでっ!
萌えと癒しと驚きが詰まった憩いの場、ねこのしっぽさんの事務所には色々な楽しみ方がありました!

事務所を後にし、すぐ近くにある企画室にて、まずはオンデマンド印刷機を見せていただきました。

ねこのしっぽさんが日本市場で初めて導入したもので、認定証までありました(笑)とても大きな印刷機で、全長が6メールあるんだそうです。
通常は印刷していると紙に熱が取られて印刷スピードが落ちてしまうようですが、このオンデマンド印刷機には転写ユニットが2つ搭載されていて、スピードが落ちないんだそう。
トナーも刷りながら自動的に充填されていくそうなのですが、トナーの入ったボトルもとても大きくて、まるでエントリープラグのよう…と思っていたら、やっぱり社員さん達もそう呼んでいるそうです(笑)
さて、次はいよいよ工場見学です。
ねこ社長とはお別れし、ねこ専務に連れられ受付事務所から車を走らせて約10分。ねこのしっぽさんの印刷工場に到着です!工場では工場長とマネージャーが出迎えて下さいました。皆さんに先導され、いざ工場内へ!


まず工場内は土足厳禁なので靴からスリッパに履き替えます。ねこ専務や工場員さんは学校で履くような上履きを履いておられました。ちょっと懐かしい…。
まずは工場2Fの製版の作業場にお邪魔しました。
お預かりしたから印刷に必要な「刷版」を作る、印刷の前準備の工程を行う所です。
ここでプチ情報。製版作業担当の人達はなんと皆さん同人経験者さん達!
ヨゴレ取り等もマウスだけではなく、ペンタブを使って作業をしていらっしゃいました。
描く側の経験があるだけに原稿の状態もよく把握してくれていて、作家さん達にとってとても頼もしい存在ですね。私達もトーンのモアレを軽減する方法なども実地で見せていただいちゃいました!
同人誌はだいたいがオフセット印刷で印刷されますが、皆さんはどのような工程を経て原稿が印刷されていくのか知っていますか?
簡単にではありますが、ここで少しだけ説明させていただきます!
まず初めに、送られてきた原稿のデータを自社サーバーに取り込みます。
そしてその取り込んだデータをCTP(シーティーピー/Computer To Plate)と呼ばれている技術を駆使し、出力装置によりデータを直接プレートに焼き付け、版を制作します。
そしてその版に版画の要領でインクを流し込み、紙へと印刷していく事が可能となるのです!
送られてきたアナログ原稿をスキャンする作業を見せていただいたのですが、使用されているスキャナーは元々は貴重な美術作品等手で直接触れたり出来ないものをスキャンする為の機械だそうです。
30ページほどなら無人でも自動撮影をし、連続して画像を取り込めるそうです。手作業で行うと、同じページ数だと2時間程時間を要してしまうそうなので、とても画期的なスキャナーです!
人の手を使わず、機械によって自動で画像取り込み工程が進められていく様子は驚きの連続でした!
スキャナー作業を見学させていただいた後は、印刷をする為に必要不可欠の版を製版機を見せていただきました。


この本文用大台の製版機の零号機も、ねこのしっぽさんは日本で初めて導入したそうです!その後もそれを改良した初号機、その初号機のトナーを節約させたエコタイプの二号機を次々導入し、本文用大台製版機は現在全部で3台あるそうです。 この機種を3台置いてある印刷所も日本では2社しかないそう。ねこのしっぽさん、凄過ぎます!!
製版して制作されるプレートも初めて見ましたが、写真のネガのようでした。
最近はアルミ版に直接レーザーで焼き付けを行うほうが、精度も高くなる為多くなってきてるんだそうです。
その製版機も見せていただきましたが、全長8メールのとっても大きな機械でした。紫色のカラーがちょっぴりオシャレ!(エヴァっぽくて/笑)

「印刷」と一言でいっても、そこへ行くまでにもたくさんの過程を経て準備が進んでいくんですね。
印刷と言えば紙に刷るというイメージが色濃い為、この製版の過程の見学はとても面白く、興味深い内容でした!
そして次はいよいよ工場の一階にある大きなフロア内で印刷作業の見学に移ります!
大型機械のひしめき合うフロアは正に「かっこいい!」の一言につきます!!
まず目にしたのは4色刷りのとっても大きな印刷機。A2サイズの印刷が可能な大きな形だそうです。 大型機械好きは思わず心躍ってしまうような大きさでした。

そしてこの機械が稼働する様子は圧巻です!
印刷する時には近くに人がいては危険なので作業中には警報音のように音楽が鳴り響くのですが、その曲はなんと「イ●ディー・ジョー●ズ」!そして目まぐるしいスピードで印刷が進められていきます!一時間に約1万2000枚近く印刷出来るんだそうです!
工場に内に鳴り響くイ●ディー・ジョー●ズを聞きながらみるみる内に美しいイラストが綺麗印刷されていく様子には、はしゃぎだしたい気持ちを抑えるのが大変でした!

写真は4色刷り用のインクを手に素敵なはにかみ笑顔を見せてくれる工場長さん。
インクの大きさもハーゲンダッツくらいあります。何もかもスケールが大きいです!
次に見せていただいたのは2色刷りの印刷機。
ドイツ製なんだそうで、デザインも無骨でカラーリングも日本製のものとは大分違って
奇抜な感じがしました。お国柄の違いでしょうか(笑)
そんなドイツ製印刷機君ですが、安定していて寿命も長く、故障しても1日作業が止まる事もなくしっかり働いてくれるんだそう。インクの取り換えも融通が利きやすくて使い勝手がいいのだとか。さすがはドイツ製!

今まで使い潰してこの機械でもう4代目になるんだそうです。流石はねこのしっぽさん!全国、世界規模での話がどんどん出てきます!
もはやロボットアニメの世界です!!
そして大型機器の機械音が鳴り響くめくるめく世界に別れを告げ、次に向かったのは2階の製本作業のスペース。
印刷された紙達が束ねられ、断裁され、同人誌へと進化を遂げる場所です。

そこで登場しましたのは丁合機と中綴じラインいう機械。
一つのお話をページ順に並べ、裁断し、中綴じがされるまでをやってのけてくれる機械です。
今まで人の手で作業がされていていたり、1つ1つの小さな工程ごとに専用の機械があると思っていたので、一連の作業の流れを一つの機械でやってしまえるだなんて驚きです!
その後は表紙加工の作業場も見せていただき、PP加工の作業工程を見せていただきました。PP加工は表面に薄いフィルムのようなものを貼るラミネートのような加工なのですが、加えたものと加えていないものとを見比べさせていただいたらやっぱり全然違うように感じました。加工をする事でよりその作品の良さが惹き立つんですね。
作家さんの思いや魂を紙にインクと共に吹き込み、形にしていく「印刷」。
ペラペラの真っ白だった紙が一冊の同人誌へと出来上がっていく様子は感動ものでした!!私達の手元に同人誌が届くのも、印刷会社さんあっての事ですもんね。
こんなにもたくさん人による作業工程を経て本になっている事を知る事が出来て、本当に貴重な体験をさせていただいたと思います!
私の本棚に詰まっている愛と萌えの結晶である同人誌の一冊一冊も、更に愛おしく感じるようになりました。
ねこのしっぽさん、素敵なお時間をどうもありがとうございました!
今回取材に伺った同人誌印刷会社「ねこのしっぽ」さんのHPはこちら!

「ねこのしっぽ」さん社長さん日記『ねこ社長日記HYPER2』はこちら!
→http://nekoboss.blog15.fc2.com/












